アニメーションが描いたAI

コングレス未来学会議

原題:The Congress

監督:アリ・フォルマン  
国名:イスラエル/ドイツ/ポーランド/ルクセンブルク/フランス/ベルギー  
2013

予告動画

作品解説

カンヌ国際映画祭 2013 監督週間 オープニング作品
ファンタスティック・フェスト 2013 ファンタジー部門三冠 最優秀作品賞・最優秀脚本賞・最優秀女優賞
ヨーロピアン・フィルム・アワード 2013 長編アニメーション部門 最優秀作品賞
東京アニメアワードフェスティバル 2014 コンペティション部門 グランプリ
国際シネフィル協会賞 2014 2013 最優秀未公開作品賞  and more

2014年、ハリウッドは、俳優の絶頂期の容姿をスキャンし、そのデジタルデータを自由に使い映画をつくるというビジネスを発明した。すでにキアヌ・リーブスらが契約書にサインしたという。40歳を過ぎたロビン・ライトにも声がかかった。はじめは笑い飛ばした彼女だったが、旬を過ぎて女優の仕事が激減し、シングルマザーとして難病をかかえる息子を養わなければならない現実があった。悩んだすえ、巨額のギャラと引き換えに20年間の契約で自身のデータを売り渡した。スクリーンでは若いままのロビンのデータが、出演を拒んできたアクション映画のヒロインを演じ続けた――そして20年後、文明はさらなる進歩を加速させていた。ロビンはある決意を胸に、驚愕のパラダイスと化したハリウッドに再び乗り込む。

英語音声 日本語字幕

監督

アリ・フォルマン

アリ・フォルマン

アリ・フォルマン

1962年、イスラエル・ハイファ生まれ。ホロコーストを生き延びたポーランド人を両親に持つ。80年代半ばに兵役を終え、夢であったバックパッカーとしての世界周遊の旅に出る。2週間で2ヶ国を廻るも、自分は旅に向いていないと悟り、東南アジアの小さなゲストハウスに逗留しつつ、祖国の友人に向け、完璧な旅をしているかのような手紙を送り続ける。1年間も同じ場所にいながら、空想と想像力が生み出したものを書き留めるというこの経験から、彼は帰国して映画を学ぶ決心をする。
映画学校の卒業制作として、イラクのミサイルが降り注ぐ第一次湾岸戦争下のテルアヴィヴで、不安の発作に苛まれながら身を隠すアリの親友を記録したドキュメンタリー映画『Comfortably Numb』(1991)を制作。滑稽かつ不条理に仕上がったこの作品は、イスラエル・アカデミー賞で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。91年から96年の間に、主に占領地域を取材したテレビ向けドキュメンタリー特別番組を手掛ける。96年、チェコ人作家パヴェル・コホウトの小説をもとにした長編映画『セイント・クララ』の脚本・監督を務め、イスラエル・アカデミー賞で監督賞、作品賞を含む7部門を受賞。本作はベルリン映画祭パノラマ部門のオープニングを飾り、観客賞を獲得したのち、アメリカ、ヨーロッパの各地で上映され、批評的成功を収める。その後は連作ドキュメンタリーで数々の成果を残し、2001年に、ナチ残党最後の生き残りの追走劇を描いた近未来ファンタジー『Made in Israel』を発表する。このほか、イスラエルの連続テレビドラマの脚本家としても活躍し、なかでも多くの賞を獲得した『In Treatment』〔訳注:心療内科医とその患者を描いた医療ドラマ。原題は『Be Tipul』〕は、米HBO局制作の同名TVシリーズとしてリメイクされた。
TV シリーズ『The Material that Love is made of』で初めてアニメーションの手法を取り入れ、各話の冒頭に、愛の進化過程についての自身の理論を述べる科学者たちをドキュメンタリー・アニメとして描く5分間のパートを付す。
この成功をきっかけにドキュメンタリー・アニメというユニークな形式を発展させたのが『戦場でワルツを』(08)である。実話を基にしたこの作品は、80年代半ばのレバノン戦争で失われた監督自身の記憶のかけらを探し求めようとする試みである。この探究が想像力と空想に満ちたアニメーションに変形されるのは、アリ・フォルマンの作品としてはごく自然なことだったのだ。

トークイベント ゲスト:藤津亮太(アニメ評論家)

トークイベント ゲスト:藤津亮太(アニメ評論家)

トークイベント ゲスト:藤津亮太(アニメ評論家)

1968年、静岡県生まれ。新聞記者、週刊誌編集を経て、2000年よりアニメ関係の執筆を始める。主な 著書に『増補改訂版「アニメ評論家」宣言』(ちくま文庫)、『アニメと戦争』(日本評論社)、『富野由悠季論』(筑摩書房) などがある。東京工芸大学芸術学部教授。

Photo by Kaede Nakazato

スタッフ
  • 脚本:アリ・フォルマン
  • 原作:スタニスワフ・レム「泰平ヨンの未来学会議」
  • アニメーション監督:ヨニ・グッドマン
  • 編集:二リ・フェレー
  • 音楽:マックス・リヒター
上映時間
120分

特別企画

  • 11/14(土)10:00-12:30 『コングレス未来学会議』トークイベント付上映
  • ゲスト: 藤津亮太(アニメ評論家)