先日、アニメ界のアカデミー賞ともいわれる「アニー賞」を主催する、国際アニメーション映画協会の中で最大の支部である ASIFA-Hollywood と日本初のタッグを組むことが決定したばかりの本映画祭は、この度、Women in Animation (WIA)の会長であり、エミー賞受賞のプロデューサー/エグゼクティブのマージ・ディーン氏を本映画祭にお迎えします。ディーン氏は現在、Skybound Entertainment のスタジオ責任者として、Amazon Primeシリーズ『Invincible』をはじめとするオリジナルコンテンツの制作を統括。スタジオ設立やアニメーション制作パイプライン構築に精通し、Columbia-TriStar TV、Warner Brothers Animation、Mattel’s Playground Production、Omation、Technicolor Animation、Wildbrain Entertainment など、複数のスタジオの設計・再構築に携わってきました。ディーン氏は、WIA のメンタープログラム、ユネスコとの歴史的パートナーシップ、毎年開催される WIA ワールドサミットなどを通じ、世界中のクリエイティブな女性、トランスジェンダー、ノンバイナリーの人々の支援や啓発活動を推進。業界における多様性と公平性の向上に貢献し続けています。
今回の招待について数土直志アーティスティック・ディレクターは「早くから女性と共にある業界の課題に取り組んできた世界組織 WIA の知見を ANIAFF で共有することは、日本のアニメーション界にとって大きな意味がある」と期待を寄せています。
アーティスティック・ディレクター:数土直志 コメント
いま世界のアニメーション業界はかつてない飛躍の時代にはいっています。作品の制作に関わるひとたち、場所、方法も多様化しています。そのなかで多くの女性が活躍しますが、その役割にいまでも十分なスポットが当たっているわけではありません。それは日本国内も同様です。早くから女性と共にある業界の課題に取り組んできた世界組織 Women in Animation(WIA)の知見を ANIAFF で共有することは、日本のアニメーション界にとって大きな意味があるはずです。
WIA (Women in Animation)とは?
1995 年設立。すべてのジェンダー・アイデンティティの人々がアニメーションの創作・制作・成果の共有に平等に参加できるよう支援する団体で、設立当初の会員 120 名から現在では 17,000 名以上に拡大し、アニメーション、VFX、ゲーム業界におけるジェンダー平等の推進をリードしている。
WIA は、雇用機会の拡大だけでなく、キャリア全体を通じた支援にも注力。「コミュニティ・サポート・リソース・ハブ」や「プロフェッショナル・グロース・イベント」、メンバーシップ基金などを通じて、創造的なキャリアの挑戦を支援している。メンバーや協力者とともに、アニメーション業界の包摂性と公平性を高める取り組みを続けている。